スリランカは、地域によって気候が大きく異なる国です。主に南西部と北東部の2つのエリアに分かれ、それぞれが異なる季節風の影響を受けています。そのため、事前にスリランカへ訪れる際には、各地の気候を把握した上で旅行時期や観光地を決めることが大切です。
この記事では、スリランカ各地の気候と気になる季節ごとの服装について詳しく解説します。
スリランカの気候は2つに分かれる
スリランカの気候は、コロンボやキャンディなどの南西部と、ジャフナやアルガム・ベイなどの北東部の2つで大きく異なります。気候の違いが発生する主な要因は、モンスーン(季節風)です。モンスーンとは、季節風のことです。スリランカがあるインド洋周辺では、季節ごとに風向きが変わるため、その影響により、気候にも大きな変化が生じるのです。
エリア | 雨季 | 乾季 |
南西部 | 5月から9月 | 12月から3月 |
北東部 | 10月から1月 | 2月から9月 |
上記の表のようにエリアごとに気候が変わり、気候にも雨季と乾季の2つがあります。ここでは、スリランカの気候について詳しく解説します。
南西部の気候
スリランカの南西部は、南西モンスーンの影響により、5月から9月にかけて雨が多くなり湿度が高く蒸し暑い日が続きます。一方で、12月から3月は乾季となり、比較的過ごしやすく観光に最適なシーズンです。年間平均気温は26から30℃で、日中は暑いですが中央高地に近づくと涼しいエリアもあります。
南西部の主なエリアは、以下のとおりです。
- ゴール
- ヤーラ
- ニゴンボ
- コロンボ
- ベントタ
- ミリッサ
- ヒッカドゥワ
南西部には、スリランカの中心都市コロンボや文化都市、キャンディなどがあります。乾季は、ビーチで海水浴ができたりマリンアクティビティを楽しめるでしょう。一方雨季では、大雨が続きマリンアクティビティは、制限されることがあります。しかし、シーギリヤロックやキャンディの仏歯寺などの歴史的スポットへ行けば、雨に濡れた幻想的な雰囲気を楽しめるでしょう。
北東部の気候
スリランカの北東部は、北東モンスーンの影響により、10月から1月にかけて雨が多くなります。一方で2月から9月の乾季は、ほとんど雨が降らず、晴天が続くのが特徴です。この時期は日中の気温が高くなりますが、湿度が低く、比較的過ごしやすいでしょう。また、乾季は青く澄みきった海や豊かな自然が広がり、ビーチアクティビティやダイビング、サーフィンなどのアウトドア体験に最適なシーズンです。
北東部は、以下のとおりです。
- ジャフナ
- トリンコマリー
- バッティカロア
- アルガム・ベイ
- クッチャヴェリ
スリランカ北東部は、ジャフナにあるタミル文化や歴史的建造物やアルガム・ベイのサーフスポットなどがあります。どの地域も、晴天が続く乾季に自然やアクティビティを満喫できるでしょう。
スリランカの平均気温と降水量
スリランカは、熱帯モンスーン気候に属しているため、年間を通じて高温多湿な環境である点も特徴です。また、赤道に近いため、季節の変化は小さいですが、地域や季節によって降水量と気温に差があります。スリランカの平均気温と降水量については、以下の表をご確認ください
スリランカの平均気温 | |
年間平均気温 | スリランカ全体でおよそ26℃~30℃ |
低地地域(コロンボ、ゴールなど) | 高温多湿で、特に日中は30℃を超えることも多い |
高地地域(ヌワラエリヤ、キャンディなど) | 標高が高いため、平均気温は16℃~20℃程度と涼しく快適 |
スリランカの平均気温は、場所によって異なりますが、平均で26℃~30℃と高めです。また、低地地域は、熱帯性気候であるため湿度が高くなります。一方で高地地域は、標高が高いため湿度は低く、気温も低くなる点も特徴です。
スリランカの降水量
スリランカの降水量は、南西部や北東部によって異なります。エリアごとの降水量を把握しておくことで、事前に傘や雨具などを準備できるでしょう。
各エリアの降水量は以下のとおりです。
スリランカの降水量 | |
南西部(コロンボ、キャンディ) | 年間降水量は2,000~3,000mm。特に5月~9月の南西モンスーン期には、雨が多い |
北東部(ジャフナ、トリンコマリー) | 年間降水量は1,000~1,500mmと少なめで、乾燥気味。雨季は10月~1月の北東モンスーン期に集中 |
南西部では、コロンボやキャンディなどの都市が南西モンスーンの影響で特に5月から6月にかけて降水量がピークに達し、スコールが頻繁に発生します。そのため、観光する際には雨具が必須です。
一方で、北東部は乾燥した気候が特徴で、降水量は少なくなります。ジャフナやトリンコマリーなどの地域では、11月から3月にかけて北東モンスーンが吹き、この時期には雨が降りますが、南西部よりも乾燥しています。そのため、比較的快適な気候を楽しめるでしょう。
スリランカへ旅行する時は気候に注意する
スリランカは、地域ごとに気候が大きく異なるため旅行の計画を立てる際には、訪れる地域と季節に注意しましょう。南西部と北東部では、雨季と乾季の時期が異なり、訪れる時期によって楽しめるアクティビティや観光スポットも変わります。
南西部のコロンボやキャンディでは12月から3月が乾季で、観光に最適な時期です。この時期は雨が少なく、青空の下で観光やアクティビティを楽しめます。具体的には1月から3月にかけて南西部を訪れると、快適な気候の中で文化遺産や美しい自然を楽しめるでしょう。さらに、4月は気温が上昇し始めるため、特に海辺でのアクティビティがおすすめです。
一方、北東部のジャフナやトリンコマリーでは、5月から10月が乾季となり、ビーチやマリンアクティビティを満喫するのに最適です。北東部を訪れる場合は、5月から10月の乾季に合わせて旅行することで、美しいビーチやサーフィンなどのマリンスポーツを楽しめます。
スリランカ各地のベストシーズンについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
スリランカ旅行に適した服装アイテム
スリランカは、地域や季節によって気候が大きく変わるため、旅行の際は柔軟に対応できる服装を準備しましょう。スリランカ旅行に適したアイテムは、以下のとおりです。
あると良いもの | 用途 |
軽量で通気性の良いTシャツやブラウス | 高温多湿な気候で快適さを保つために使用 |
長ズボンまたは軽めのパンツ | 虫刺されや日焼けから肌を守る。また、寺院訪問時には露出を控えるために使用 |
UVカット機能付きの日除け帽子 | 強い日差しから顔や首を守るために使用、 |
防水性ジャケットやレインコート | 雨季の突然のスコール時に使用 |
これらを準備することで、それぞれの気候に応じて快適に旅行を楽しめます。また、服装だけでなく、突然の雨に備えて折り畳み傘もあると便利です。
季節ごとに適した服装
スリランカの気候は、雨季や乾季によって気温も変わるため、季節に合わせた服装選びが重要です。以下に、季節ごとの服装について解説します。
乾季
乾季は晴天の日が多く、気温も高めで比較的過ごしやすいのが特徴です。ただし、日中は強い日差しが降り注ぐため、通気性の良い服装や帽子、サングラスなどの紫外線対策が欠かせません。一方で朝晩はやや涼しくなることもあるので、薄手の長袖やカーディガンを持参しておくと快適に過ごせるでしょう。
雨季
雨季は、モンスーンの影響により、短時間で激しいスコールが降ることが多く、湿度も高くなります。この時期には、防水ジャケットやレインコート、折りたたみ傘などがあると便利です。また、湿度が高いため、速乾性のある衣類や滑りにくい靴を選ぶことで、より快適に過ごせるでしょう。
高地での服装は寒さ対策が必要
スリランカの高原地帯であるヌワラ・エリヤやエッラなどは、標高が高いため、他の地域に比べて気温が低く、昼夜の寒暖差が大きいのが特徴です。
特に朝晩は、肌寒く感じることが多く、観光やアウトドア活動を快適に楽しむためには寒さ対策が欠かせません。そのため、高地を訪れる際は、厚手の上着やセーターを持参するとよいでしょう。
さらに、高地特有の霧や冷たい風にも対応できるよう、防風性のあるアウターやウィンドブレーカーもあると安心です。寒さ対策をすることで高地での自然散策や観光地巡りを快適に楽しめます。
スリランカの気候を把握して旅行を快適に楽しもう
スリランカは、熱帯モンスーン気候に属しているため、地域や季節によって気候が大きく異なります。乾季と雨季の2つの季節や、それぞれの特徴を理解することで、より快適で充実した旅行を楽しめるでしょう。
特に乾季は、スリランカ観光のベストシーズンと言われ、多くの観光客が訪れる時期です。反対に雨季は、モンスーンの影響でスコールや長雨が多くなり、湿度も高くなります。雨季に旅行する場合は、急な雨に備えてレインコートや防水ジャケット、折りたたみ傘などの準備をしておきましょう。
カスヤスリランカトラベルでは、スリランカの現地に住んでいないとわからない気候の情報や旅のアドバイスなどをさせていただきます。スリランカ旅行でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。